「AIを使えば、商品を作るところまでは早い。でも、出品しただけでは売れない」
最近、私はこの当たり前の事実を改めて考えるようになりました。
私はWeb制作に15年以上携わってきました。現在はChatGPTなどを使いながら、ブログ、note、PromptBase、LINEスタンプなど、複数の収益化に挑戦しています。PromptBaseでは画像生成AI用プロンプトを初出品し、審査通過まで進めることができました。
出来ました!という達成感は確かにあります。ただし、出品できることと、継続して買ってもらえることは別問題です。
そこで今回は、2026年9月7日時点のnoteとPromptBaseを調べ、「何が売れていそうか」だけでなく、逆になぜユーザーは買わないのかという視点から整理しました。

この辺りが注意!
各サービスは商品の正確な販売数をすべて公開しているわけではありません。そのため、公開されている公式データやランキング、価格、商品の見せ方から確認できる事実と、私なりの仮説を分けて紹介します。
まず確認できたnote市場の大きさ
note公式が2025年4月に公表したデータによると、2025年3月末までにnoteで収益を得たクリエイターは累計20万人以上。コンテンツを購入した経験があるユーザーは累計438万人で、購入者1人あたりの月間平均支払額は2,696円とされています。
また、2024年11月末時点の年間流通総額は170億円を超えています。つまり、「個人が作った情報には誰もお金を払わない」という市場ではありません。
一方で、同じ公式発表では投稿数が5,598万件に達していました。市場が大きいのと同時に、競合する記事も非常に多いということです。
noteで目立った商品の見せ方
今回「AI」「副業」「有料記事」「売れる」といった言葉で公開記事を調べると、次のような見せ方が多く見つかりました。
- 「全手順」「テンプレート」「コピペOK」など、購入後に使えるものを明示する
- 最初の失敗と、その後の変化をストーリーにする
- 月収や期間など、具体的な数字をタイトルや導入文に入れる
- 500円程度の買いやすい商品から、2,980円以上の体系的な教材まで価格差をつける
- 無料部分で悩みを具体化し、有料部分で手順やテンプレートを提供する
ただし、これは検索で確認できた商品の例であり、価格帯全体の販売中央値ではありません。また、表示されている「スキ」の数と実際の販売数は同じではないため、数字だけを見て「このテーマなら必ず売れる」と判断するのは危険です。
note公式が過去に販売数や購入者のスキ率などを基に選んだ有料記事50選を見ると、ビジネスだけでなく、エッセイ、マンガ、旅行、グルメ、キャリア、ダイエットなど幅広い分野が選ばれています。売れるテーマを一つに絞るよりも、特定の読者にとっての具体的な価値を見る方が重要だと感じました。
PromptBaseでは「使った後の成果」が見えやすい商品が目立つ
PromptBaseのトップページでは、31万件を超えるプロンプトが掲載されていると案内されています。さらに、定額制のPromptBase Selectでは25万件以上が対象です。商品数が非常に多いため、「きれいな画像が作れます」だけでは比較対象に埋もれやすい状態だと考えられます。
2026年9月7日に確認したTrending Promptsでは、ChatGPT Image向けの次のような商品が上位に表示されていました。
- 3Dアイソメトリック図解
- モバイルアプリのUI生成
- ダッシュボードUIのモックアップ
- 業務フローの図解
- アプリ紹介用インフォグラフィック
確認時には、装飾的な画像プロンプトが2.99〜6.99ドル程度、UIや図解など用途が明確な商品が9.99ドルで複数表示されていました。これは市場全体の平均価格ではありませんが、仕事で何に使えるかが一目で分かる商品が目立っていたのは重要なヒントです。
参考:PromptBaseトップページ・Trending Prompts
販売方法にも変化がある
PromptBaseでは、通常のマーケットプレイス経由の販売手数料は20%ですが、自分専用の紹介リンクから購入者を連れてきた場合は手数料0%と案内されています。また、PromptBase Selectは年払い換算14ドル/月、月払い19ドル/月で10件までダウンロードでき、出品者にはダウンロード1件につき1ドルが支払われる仕組みです。
ここから分かるのは、PromptBase内の検索だけに任せるのではなく、ブログ、note、Instagram、Xから自分で商品の使い方を伝えることが、販売面でも手数料面でも有利になり得るということです。
参考:紹介リンク経由の販売手数料(PromptBase公式)
参考:PromptBase Select for Creators(PromptBase公式)
ユーザーがAI商品を買わない5つの理由
1.誰が作ったのか分からず、信用できない
AI関連の商品は簡単に量産できるようになりました。その結果、購入者は「本当に試したのか」「AIが出した文章をそのまま販売していないか」を警戒します。
私の場合は、PromptBaseの登録画面、最大5変数のエラー、審査通過までの流れなど、実際に経験した材料があります。完璧な成功者に見せるより、どこで迷い、どう解決したかを画像や具体例付きで示す方が信頼につながるはずです。
2.買った後に何が出来るのか分からない
「高品質なプロンプト」「便利なノウハウ」だけでは、購入後の姿を想像しにくいです。
たとえば、プロフィールフレーム用プロンプトなら「9種類の雰囲気を作れます」だけでなく、「InstagramやXのプロフィール画像を、指定したモチーフで統一できます」と利用場面まで見せる必要があります。
PromptBaseでUIや図解の商品が目立っていたのも、完成物の用途が一目で伝わりやすいからではないか、と私は考えています。
3.対象読者が広すぎる
「AI初心者向け」「副業したい人向け」は対象が広すぎます。同じ初心者でも、欲しいものはまったく違います。
- 初めてPromptBaseへ登録するWeb制作者
- 英語の商品説明で止まってしまった人
- 最大5変数エラーで出品できない人
- 画像生成はできるが、販売用サンプルの作り方が分からない人
ここまで絞ると、「これは自分のための記事だ」と感じてもらいやすくなります。
4.無料情報との違いが弱い
登録方法や一般的なプロンプトの書き方だけなら、検索やAIへの質問で調べられます。有料部分には、検索結果をまとめただけでは手に入らないものが必要です。
- 実際に審査を通過した入力例
- エラーが出たときの修正前・修正後
- コピペできる商品説明の型
- 出品前チェックリスト
- 販売後に改善するための記録シート
「読む情報」ではなく、購入したその日から使える「作業道具」にすることが大切です。
5.買っても使いこなせるか不安
プロンプト商品は、購入後もAIモデルの選択、変数の入力、画像サイズの調整などが必要です。初心者にとっては、購入がゴールではありません。
購入前に完成例、入力例、必要な環境、出来ないことを明記しておけば、この不安を減らせます。良いことだけでなく制限も書くことが、返金や低評価の予防にもつながります。
今回覚えておきたい注意点
「売れているように見える商品」をそのまま真似しても、実績・読者・得意分野が違えば同じ結果にはなりません。確認できる数字がない部分は仮説として扱い、小さく出して反応を測ることが必要です。
私が次に試す商品案
優先度1:Web制作の実務経験を使ったPromptBase商品
Web制作ヒアリング整理プロンプトを第一候補にします。
クライアントから届いた曖昧な要望を入力すると、目的、ターゲット、不足情報、追加質問、サイト構成、提案メールの下書きまで整理する商品です。
これは私が15年以上のWeb制作で実際に感じてきた「ヒアリング内容が足りない」「ターゲットが決まっていない」という課題と直結します。画像の雰囲気だけを変えた近似商品を増やすより、経験を再利用でき、購入後の成果も説明しやすいと考えています。
優先度2:noteの有料記事を「手順+道具」に強化
PromptBaseの審査通過体験を扱うnoteは、単なる体験談ではなく、次の付属物を中心に設計します。
- 出品画面の入力例
- 最大5変数エラーの解決例
- 英語タイトル・説明文テンプレート
- 審査前チェックリスト
- 売れなかった場合の改善項目
価格だけを下げるのではなく、「980円を払うと何分短縮でき、何につまずかずに済むのか」を無料部分で伝えます。
優先度3:プロフィールフレーム商品の見せ方を改善
すでに作った商品をすぐに増殖させるのではなく、用途別のサンプルを用意します。たとえば「ゲーム配信用」「ペットアカウント用」「スポーツチーム用」など、購入者が自分の利用場面を想像できる見せ方を検証します。
ブログ、note、PromptBaseを別々に考えない
今回の分析で最も大きかった気づきは、3つを別々に運営する必要はないということです。
- PromptBaseで商品を作る
- 作る途中の失敗と解決策をブログに残す
- 具体的なテンプレートやチェックリストをnoteの商品にする
- InstagramとXでビフォー・アフターや注意点を紹介する
- 興味を持った人をブログ、note、PromptBaseへ案内する
商品を一つ作れば、販売ページだけでなく、実体験の記事、SNS投稿、次の商品改善にも活用できます。
まとめ:売る前に「買わない理由」を消していく
noteには大きな購入市場がありますが、記事数も非常に多く、一般論だけでは埋もれます。PromptBaseも31万件以上の商品が並び、きれいな作例だけでは用途の明確な商品に負けてしまいます。
だからこそ、これから私が意識したいのは次の5点です。
- 実際に試した証拠を見せる
- 購入後の成果を具体的にする
- 対象読者を狭くする
- 無料情報にはない作業道具を付ける
- 初心者が使い切るまでの不安を減らす
まだ大きな販売実績があるわけではありません。だからこそ、「これをすれば必ず売れる」とは言わず、試した内容と結果を今後も記録していきます。
出来ました!で終わらず、売れなかった理由まで検証する。これも「Web制作者のAI実験室」らしい活動にしていきたいと思います。
調査日:2026年9月7日。掲載数、ランキング、価格、制度は今後変更される可能性があります。

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